「5ちゃんねるに自分のことを書かれた!」
インターネット掲示板5ちゃんねるに自分に関することを記載されたときに、真っ先に起こしたい行動が、書き込み内容の削除です。
この5ちゃんねるですが、海外法人が関与しているなどで、非常に難易度の高いものとして知られており、削除を諦めている方が多いです。
しかし、5ちゃんねるの削除は現実には可能です。
このページでは、5ちゃんねるへの投稿・スレッドを削除を依頼する方法と、どうしても削除してもらいたい場合に弁護士に依頼スべきケースについてお伝えします。
5ちゃんねるについて知っておくべき事項
そもそも、5ちゃんねるとはどのようなものか、知っておくべき基本事項を抑えておきましょう。
5ちゃんねるとは
5ちゃんねるとは、匿名で投稿ができる、インターネット掲示板のことをいいます。
「5ちゃんねる」と表記されますが、省略形である「5ch」や、後述する2ちゃんねると見分けるために、ドメインである(5ch.net)と表記されることもあります。
5ちゃんねるで取り扱われる項目は広く、ジャンルごとに「板」があり、ジャンルにあったテーマとして「スレッド」が立てられ、ユーザーが自由に投稿・閲覧をして楽しむことが可能です。
例えば、キャンプについて興味がある場合には「登山キャンプ」という板があるので、そこにアクセスし、親しいテーマのスレッドを見つけて投稿・閲覧して情報交換などを楽しみます。
掲示板というと、なにか告知すべき事項を張り出しておくイメージがあるのですが、実際には書き込み内容にコメントをすることができるなどして、コミュニケーションのツールとしても利用されています。
2ちゃんねる(2ch.net/2ch.sc)との関係は?
このような掲示板については「2ちゃんねる」というものがあることを認識している方も多いのではないでしょうか。
この5ちゃんねるは、もともと「2ちゃんねる(2ch.net)」のあとを引き継いで運営しているものです。
2ちゃんねるは、「ひろゆき」こと西村博之氏が1999年に開設したものです。
しかし、運営権を巡るトラブルから、西村博之氏は管理から外れ、新たに2ちゃんねる(2ch.sc)を開設しました。
この2ch.scと区別するために、かつての2ちゃんねるを「2ch.net」と呼ぶことがあります。
「2ちゃんねる」および「2ch」の登録商標を西村博之氏が持っていることもあり、2ちゃんねる(2ch.net)は5ちゃんねる(5ch.net)に名称・ドメインを変更しています。
西村博之氏が管理している2ちゃんねる(2ch.sc)は、5ちゃんねるの内容を反映する形で存続しています。
まとめサイトなどに注意
削除依頼をする前提として、もし5ちゃんねるに記載された場合には、その内容をまとめるまとめサイトのようなものに注意が必要です。
広告収益をあげるために、いろんなサイトに記載された内容をまとめて掲載するのがまとめサイトです。
まとめる対象として、5ちゃんねるの内容のほか、SNS・ブログの内容などが上げられます。
5ちゃんねるを削除しても、これらのまとめサイトに情報が残っている可能性があるので、削除を依頼する場合には、いわゆる自分の名前で検索をおこなうエゴサーチ(エゴサ)と呼ばれる検索などを行っておくことをおすすめします。
5ちゃんねるの投稿やスレッドを削除する方法
5ちゃんねるに自分に関する情報が投稿された場合に、削除依頼をする方法には、次のようなものがあります。
- 5ちゃんねるで紹介されているもの
- メールで削除を依頼する方法
- 削除要請フォームから依頼
- 5chが認定する弁護士から申請をする方法
- 通常の法的手続きとして仮処分
があります。
削除依頼というと、仮処分のような法的手段を考える方も多いのですが、実は5ちゃんねるには独自の削除方法が用意されているので、これらについてもきちんと知っておきまししょう。
5ちゃんねるの削除方針
5ちゃんねるの削除については、5ちゃんねるの削除担当者に向けて、何を削除の対象とするかについてのガイドライン(削除ガイドライン)が掲載されています。
重要な項目を確認しましょう。
個人に関する情報
個人に関する情報としては次のようなものが削除の対象です。
個人名・住所・所属は3種類に分けて判断
個人名・住所・所属に関する情報は、公開されている・情報価値がある・公益性があるもの等の一群に分類されるものは、削除の対象となりません。
外部から確認できない事項・責任や事象に無関係な情報である二類(原文そのまま)は、削除の対象です。
個人の特定が目的だったり、文章から攻撃目的であると判断される三種(原文そのまま)は削除の対象です。
電話番号は基本的に削除の対象
電話番号は、本人が公開したもの、リンク先で確認できるもの以外は削除対象です。
メールアドレスは3つのパターン等で削除対象
メールアドレスは、
- 対象を騙っている可能性がある
- 悪意が明らかで個人に対する攻撃を目的としている
- なぜ記載しているのかの説明なしに大勢の前に晒すことを目的としている
などの場合に削除の対象になります。
誹謗中傷は個人名などの3つの分類に従って処理
誹謗中傷の内容に関しては、個人名・住所・所属のところで示した3つの種類に分けて判断します。
個人名・住所・所属に関する情報は、公開されている・情報価値がある・公益性があるもの等の一群に分類されるものは、誹謗中傷も削除の対象となりません。
外部から確認できない事項・責任や事象に無関係な情報である二類(原文そのまま)は、誹謗中傷でも削除の対象です。
個人の特定が目的だったり、文章から攻撃目的であると判断される三種(原文そのまま)は、誹謗中傷でも削除の対象です。
私生活情報は特定が不完全でも不利益の可能性があれば削除の対象
私生活・プライベートな情報は、個人が完全に特定されていなくても、不利益になる可能性があれば、削除の対象となります。
法人
電話番号以外は原則放置され、削除対象となりません。
差別
差別に関する内容は、人権問題板以外での発言は削除対象となります。
メールで削除を依頼する方法
では、削除依頼の方法の一つである、メールで削除依頼をする方法について確認しましょう。
メールで削除を依頼する方法<削除を依頼する方法>
削除依頼の方法として挙げられているのが、メールによる削除依頼です。
削除依頼受付用のアドレスに直接メールで次の事項を記載して送ります。
メールの件名
メールの件名は「削除申し立て」とします。
メールの内容
メールには
- URL(削除依頼対象が書き込まれたスレッドのURL)
- レス番号(削除依頼対象のレス番号)
- 削除理由(削除を希望する理由)
- 理由を根拠付ける資料があれば添付
- 本人確認のための資料
を記載して送ります。
特に重要なのは、削除理由の部分です。
単に「嫌である」「怒っている」というものではなく、きちんと書き込みのどの部分が、どのような権利侵害をしているかを特定して伝える必要があります。
削除依頼メールの作成例
削除依頼のメールの作成例を検討しましょう。
個人情報を投稿されていたケース
例えば、氏名と自宅の電話番号を投稿されていたときには、次のように記載します。
件名:削除申し立て
URL: (スレッドのURL) レス番号: (レスの番号) 削除理由: 上記レスにおいて、私の氏名および電話番号が何者かに公開されております(私の氏名が記載された運転免許証のコピーと、電話番号が記載されている電話料金の明細を添付しました)。 この投稿は私自身による投稿ではありません(私による投稿IDが記載されたものを添付しました)。 また、投稿に公益性は存在しません。 また、電話番号については一切公開していないものです(電話番号をグーグルでの検索した結果を記載しました)。 氏名・住所ともに特にスレッドの流れ上不可欠のものとはいえず、明らかに悪質な晒し行為と推察します。 当該レスは、プライバシー権の侵害に該当しますので、削除を依頼いたします。 理由を根拠付ける資料: (ファイル名1):私の氏名が記載された運転免許書の写真 (ファイル名2):電話料金の支払い明細※電話番号が記載されている (ファイル名3):自分が投稿した際のID (ファイル名4):グーグルで電話番号を検索した結果のスクリーンショット |
このメールのポイントとしては、今回公開されているものは、個人名と電話番号であるため、それぞれの削除ガイドラインに沿って記載していることです。
個人名に関しては、公開することに公益性がある場合には、第一群として削除をしない方針であることが削除ガイドラインに挙げられています。
また、電話番号は本人が公開してものではなく、リンク先などで公開されていなければ、原則削除です。
以上のガイドラインに沿って、
- 自分の氏名・電話番号が投稿されていること
- 自分による投稿ではないこと
- 氏名については公開される公益性はないこと
- 電話番号は公開していないこと
- 前後の文脈から見ても公開に理由がないこと
- 以上からプライバシー侵害にあたること
という事実を述べています。
メールには主張を裏付ける事実を添付すべきなので、氏名・電話番号・自分のID・グーグルで電話番号を検索したスクリーンショットを添付することにしました。
添付するものは一例なので、主張を裏付ける事実があれば積極的に添付をしましょう。
このときに、何かがないこと(本メールでは公益性)を証明することはできないので、添付は不要です。
名誉毀損が行われていたケース
次に、名誉毀損として、5ちゃんねるに実名・勤務先を挙げて不倫をしていたと投稿された場合を見てみましょう。
件名:削除申し立て
URL: (スレッドのURL) レス番号: (レスの番号) 削除理由: 上記レスにおいて、私の氏名および勤務先とともに不倫をしているという事実が投稿されました。(私の氏名が記載された運転免許証のコピーと勤務先の身分証明書を添付しました)。 勤務先で私の氏名は公開されていますが、当該書き込みは私への攻撃が目的であるものです。 当該レスは、私の社会的な評価を低下させるものであり、名誉毀損行為に該当しますので、削除の対応をお願い申し上げます。 理由を根拠付ける資料: (ファイル名1):私の氏名が記載された運転免許書の写真 (ファイル名2):私の勤務先が記載された社員証 (ファイル名3):自分が投稿した際のID (ファイル名4):勤務先に氏名が載っているページ |
このメールでは、個人名と勤務先という個人情報と、不倫をしているという私生活についての情報が記載されています。
勤務先については、ホームページで記載されている場合には、二類に該当し削除の対象とありませんが、文脈から個人に対する攻撃を目的とするものであると認められる場合には三種の情報として削除の対象になります。
不倫の事実は私生活に課する情報で、不倫の事実の有無にかかわらず名誉毀損となります。
不倫は一般的に良くないことではありますが、公職にあるなどの事情が無い限り、当事者で解決する問題であって議論のために公にする必要はありません。
そのため、公益性もないといえます。
以上よりメールには、
- 自分の氏名が投稿されている
- 自分の勤務先が投稿されている
- 不倫をしたという事実が投稿されている
以上3点を主張して、同様に証拠になるものを添付します。
このときに、不倫が事実であるかどうかは、特にコメントする必要はありません。
なお、このメールでは勤務先に氏名が掲載されていることをあえて伝えました。
これによって、氏名と所属を伝えての名誉毀損行為で、損害を与えようという悪質性を示すことができるという観点から、記載をしました。
侮辱が行われていたケース
最後に、高校生が氏名と学校名を特定された上で、「キモい」と投稿されたケースを見てみましょう。
件名:削除申し立て
URL: (スレッドのURL) レス番号: (レスの番号) 削除理由: 上記レスにおいて、私の氏名および通学先の学校を特定した上で、「キモい」という投稿がされました(私の氏名・通学先がわかる学生証を添付しました)。 上記レスは私による投稿ではありません(私による投稿IDが記載されたものを添付しました)。 また、前後の脈絡から当該レスが公益性がある書き込みとはいえないと考えます。 そのため、当該レスは侮辱罪にあたるため、削除を依頼いたします 理由を根拠付ける資料: (ファイル名1):私の氏名・通学先が記載された学生証の写真 (ファイル名2):自分が投稿した際のID |
このメールのポイントは、氏名・通学先が投稿されていること、「キモい」という内容が侮辱罪にあたること、をきちんと指摘していることです。
名誉毀損と侮辱は、同じように他人を攻撃するものですが、名誉毀損は事実を示して社会的地位を落とすものであるのに対して、侮辱は他人の人格を蔑視する言動をいいます。
メールで削除を依頼する場合の注意点
メールで削除を依頼する場合の注意点としては、上記のようにきちんと事実関係をガイドラインに沿って記載することです。
実は送られてきた削除依頼を読むのはボランティアで、こういった文章から削除ガイドラインに沿って事実関係を把握して削除を行います。
削除依頼をするような内容を記載されたときには、感情的にメールを送ってしまいがちで、どうしても読みづらくなり、その結果削除すべき事案にあたらないと判断されたり、放置される可能性があります。
きちんと事実関係を削除ガイドラインの判断に即して、削除担当者が判断しやすいようにメールを記載しましょう。
削除要請フォームから依頼をする方法
メールのほかに、5ちゃんねるに削除要請フォームがあり、そこから削除依頼を送ることができます。
削除要請フォームから依頼をする方法
5ちゃんねるの削除要請フォームにアクセスし必要な事項を記載します。
記載する内容は、メールの場合と同じく、事実関係を削除ガイドラインに沿って記載します。
電話番号が記載されている、差別・蔑視についてはこのページの中に専用のスレッドへのリンクがはられているので、そちらから依頼しましょう。
削除要請フォームから依頼をする場合の注意点
削除要請フォームを利用する場合の注意点としては、削除要請フォームから送信した情報は、削除要請板というところに公開がされます。
これによって、投稿をした人が削除要請をしたことを閲覧することができ、逆上などによってさらなる被害拡大に繋がりかねない場合があります。
5ちゃんねるが認定する弁護士から申請をする方法
5ちゃんねるが指定する方法として、5ちゃんねるが認定する弁護士から申請をする方法があります。
5ちゃんねるが認定する弁護士から申請をする方法
5ちゃんねるが認定する弁護士から申請された場合には、削除依頼に対応するものとしています。
5ちゃんねるは表現の自由への配慮を宣言しており、多数うけている削除要請が表現の自由に配慮したリーガルマインドに基づくものである場合には、その弁護士からの申請に対応するようです。
5ちゃんねるが認定する弁護士から申請をする方法の注意点
5ちゃんねるが認定する弁護士からの申請を利用した場合の注意点ですが、どの弁護士が5ちゃんねるが認定しているかを公表していません。
そのため、事前に5ちゃんねるが認定しているかを知る術がないことです。
過去に5ちゃんねるへの削除依頼を行って成功したことがあるかどうかから推認することは可能なので、インターネット問題に強い弁護士を探して、過去に成功事例があるかどうかを聞いてみましょう。
削除されると「あぼーん」と記載
削除がされると、氏名・本文に「あぼーん」と記載され、ID・日付のところにNGと表記されるようになります。
裁判所による法的手段である仮処分による方法
以上は5ちゃんねるが公にしている削除の方法ですが、法律の手続きによって5ちゃんねるに裁判所に削除を命じる方法が「仮処分」によるものです。
掲示板の削除を依頼したい場合の法的な手段は仮処分を得ること
5ちゃんねるに書き込まれた内容を削除してもらうには、本来は民事裁判を起こして勝訴判決をもらって5ちゃんねるに対応をさせます。
しかし、民事裁判は複数回審理のための「期日」を開くことになっており、1回の期日をすすめるのに1ヶ月~1ヶ月半がかかります(夏期休暇・冬期休暇を挟むときにはそれ以上の期間がかかります)。
さらに、期日が終わって判決の言渡しまでにさらに1ヶ月程度はかかります。
そのため、3回の期日が設定されると、5ヶ月程度の期間が必要です。
5ちゃんねるに書き込みをされていて被害にあっている場合、今すぐ削除が必要で、こんなに時間がかかると間に合わないといえます。
そのため、民事訴訟を起こすことを前提として利用することができる仮の手続きである、仮処分という民事保全法の手続きを利用します。
仮の手続きではありますが裁判所で審理をするものなので、5ちゃんねるでも、仮処分については原則として従う旨5ちゃんねるの削除体制でも謳っており、5ちゃんねる独自の削除ができない場合には仮処分によるのが一般的です。
仮処分を得る方法
裁判所の仮処分を得る方法は仮処分の申立をする必要があります。
仮処分の要件
仮処分を申し立てるためには、次の2つの要件が必要です。
- 被保全債権が存在すること
- 保全の必要性があること
5ちゃんねるへの書き込みに即して言うと、
- 投稿によって名誉毀損・侮辱・プライバシー権侵害と認定され損害賠償請求権がある
- 今すぐ削除をしなければならないものであること
仮処分を得るための手続き
仮処分を得るためには仮処分の申立を行います。
仮処分の申立は、申立書・添付書類と、疎明資料を裁判所に提出して行います。
すぐに裁判所が申立人と相手方双方から話をきく審尋という面談手続きが行われ、仮処分の要件を満たしているかの確認を行います。
仮処分の要件を満たすと、裁判所は申立人に指定された金額を供託します(立担保)。
相場としては30万円~50万円程度で、後から返してもらうことができます。
以上の条件が揃うと、裁判所は仮処分を発します。
上述したように、仮処分が出れば5ちゃんねるは削除に従う方針なので、削除をしてもらえます。
投稿者を特定して責任追及を行なう方法
削除だけではなく、投稿者に対して責任追及を行いたい場合の法的手続きとして、民事上の請求と刑事告訴等が挙げられます。
権利侵害が発生するケース
責任追及ができる場合の主な3つのパターンは次の通りです。
- 名誉毀損の内容が投稿された:名誉毀損罪・損害賠償請求
- 侮辱の内容が投稿された:侮辱罪・損害賠償請求
- プライバシーを侵害する内容が投稿された:損害賠償請求
損害賠償については民事訴訟等を検討することになり、名誉毀損罪・侮辱罪のように刑事事件となる場合には刑事告訴等が検討されます。
前提として発信者情報開示請求を行なう
民事訴訟をする場合には相手を特定する必要があり、また刑事告訴・被害届の提出を行なう場合でもできる限り相手を特定しているほうが良いです。
そのためには、投稿をした人を特定するための「発信者情報開示請求」を行います。
まず、5ちゃんねるを運営するLoki Technology Inc.(ロキテクノロジー社)を相手に、IPアドレスの開示を依頼します。
その後、開示された情報をもとに、インターネットプロバイダーに契約者情報の開示請求を依頼します。
Loki Technology Inc.社はフィリピンに本拠を有する法人なので、手続きの管轄は東京地方裁判所となります。
損害賠償請求をする
開示された情報をもとに、損害賠償請求を行います。
後述しますが、形式的に刑法に違反する行為を行っていたとしても、直ちに逮捕・裁判となるわけではなく、行為の態様が相当悪質である場合にはじめて逮捕・裁判となります。
ですので、相手への責任追求は基本的にはこの損害賠償請求が中心になると考えてください。
不法行為によって相手に損害を与えたときには、損害賠償をする責任を負います。
5ちゃんねるへの違法な内容の書き込みにより精神的を被るので、それに対する損害賠償請求をすることになります。
通常は内容証明などで請求し、交渉がまとまらない場合や返答がない場合には民事訴訟を起こすことになります。
被害届の提出・刑事告訴を行なう
名誉毀損罪・侮辱罪については、被害届を提出する・刑事告訴を行なうことになります。
まず、侮辱罪についてはそもそも法定刑が勾留または科料しかないという、刑事事件としては非常に軽い部類になるので、罪に問われる可能性が実は極めて低く、悪質性が高い場合でも逮捕ではなく在宅で起訴され、身柄が拘束されることなく罰金刑を言い渡されるケースがほとんどです。
一方名誉毀損については、3年以下の懲役または50万円以下の罰金となっています。
5ちゃんねる(旧2ちゃんねるも含め)で逮捕に至った主なものは殺害予告が中心ですが、法定刑の重さからケースによっては逮捕の可能性もあります。
この場合に、警察に被害届の提出もしくは刑事告訴をおこないます。
どちらも、警察(捜査機関)に、犯罪の事実があったことを申告するものですが、前者は単なる届け出であるにとどまるのですが、後者は告訴として受理されると捜査機関は捜査をする義務が発生するものです。
それだけに、警察・検察でもなるべく被害届ですませようとします。
どうしても刑事事件での制裁を考えているのであれば、弁護士に依頼して刑事事件にする必要性を警察に説いてもらうのが良いでしょう。
弁護士に依頼する場合
弁護士に依頼する場合には、相談料・着手金が必要となりますが、スムーズにこれらの手続きを行ってももらえることが期待できます。
民事請求を考えているのであれば、直接相手と顔を合わせる・交渉をすると、どうしても感情的になることが多いです。
弁護士に依頼して、冷静に手続きをすすめることは、スムーズな解決に繋がります。
削除要請を弁護士に依頼したほうがいいケース
削除要請はどのような場合に弁護士に依頼したほうが良いのでしょうか。
解決のスピードを上げたい
いち早く解決をしたいというような場合には弁護士に依頼しましょう。
書かれている内容によって、危害を加えられる可能性があるような場合には、速やかに解決をする必要があります。
仮処分を得るための書類作成や、実際に裁判所に提出してもらう、などの手続きをすみやかに行ってもらうことで、解決のスピードをあげることにつながります。
投稿が名誉毀損・信用毀損・侮辱などに該当するかわからない
投稿が名誉毀損・信用毀損・侮辱にあたるか、またどのカテゴリーにあたるかなどがわからない場合には弁護士に依頼すべきでしょう。
ここまで、一つの投稿ではっきりとわかりやすく違法な投稿をしてきたことを前提にお話してきました。
しかし、インターネット掲示板という誰でもが利用できる環境にあることから、一つの行為だけで行われるとは限らないことがあります。
たとえば、Aが特定できない形で名誉毀損的な投稿を行い、Bが特定できる内容のみを投稿したような場合、誰がどの程度の責任を負うのか不明であることがあります。
また、いくつかの投稿を併せて考えると名誉毀損や侮辱となる場合あることもあります。
削除ガイドラインの即した行為の特定が難しい場合には、弁護士に依頼してみるのがよいでしょう。
削除依頼だけではなく法的な責任追及を行いたい
特に5ちゃんねるからの削除だけではなく、法的な責任追及まで視野に入れている場合には、弁護士に依頼することをおすすめします。
発信者情報開示請求は非常に面倒
5ちゃんねるの名誉毀損については、まず発信者情報開示請求が必要になりますが、上述したとおり東京地方裁判所で運営会社であるLoki Technology Inc.にIPアドレスを開示してもらった上で、インターネットプロバイダーに契約者情報を開示してもらう必要があります。
地方の方であれば東京地裁に提訴する必要があるのが非常に面倒であるといえます。
特に刑事告訴は難易度が高い
また、特に刑事告訴まできちんと行いたい場合、上述したように難易度の高い手続きになるので、弁護士に依頼することが望ましいです。
相手と直接交渉しなくてよい
個人で請求を行なう場合、開示がされると最後には相手と直接交渉をする必要があります。
一方的5ちゃんねるに投稿された上に、面倒な手続きを強いられた相手ともなると、相当感情的に交渉してしまうことが予想されます。
その結果、金銭面ではまとまっているにもかかわらず、相手も感情的になって裁判までもつれてしまい、なかなか解決につながらないということも生じえます。
弁護士に依頼すれば、ドライに淡々と請求を行ってもらえます。
まとめ
このページでは、5ちゃんねる(旧2ちゃんねる)の投稿やスレッドを削除を依頼する方法を中心にお伝えしてきました。
ありとあらゆる分野の情報交換に便利な掲示板ですが、匿名で自由な発言ができることから、無責任な発言の結果、名誉毀損やプライバシー権侵害が頻発します。
この場合でも5ちゃんねるが独自に用意するもの、法的な方法によって削除は可能なので、諦めずに削除をしてもらうようにしてください。
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